ヘビ咬傷は、貧困にあえぐ人々を苦しめる顧みられない熱帯病であり、世界で年間 180 万~ 270 万人が蛇咬症に罹患していると推定されています。
「南東アジアにおける蛇咬傷の予防と制御のための地域行動計画 2022 – 2030」が、12月にインドのニューデリーで発表されました。この文書は、2019年の世界戦略に基づき、2030年までに地域におけるヘビ咬傷による死亡と障害の数を半減させるための取り組みを加速させるものです。
南東アジア地域は毒蛇の生物多様性のホットスポットであり、また世界で最も密集した農耕地が存在する地域でもあります。 この地域の蛇咬傷は、世界の蛇咬傷による死亡者数の約 70 % を占めていると推定されています。 インドでの調査だけでも、毎年 77 万~ 124 万件の蛇咬傷による死者が出ていることが分かっています。
しかし、認識不足、適切な治療法 (駆除薬など) への不公平なアクセス、社会経済的な課題により、多くの農村部の人々が不当に被害を受け続けています。
多くの顧みられない熱帯病と同様に、ヘビ咬傷による死亡や深刻な結果のほとんどは、安全で効果的な治療によって防ぐことが可能です。