乳がん

重要事項

  • 乳がんは最も一般的な癌であり、2020年に患者数は220万例を超えています。
  • およそ12人の女性のうち1人が、生涯のうちに乳がんを発症します。乳がんは、女性のがんによる死亡原因の第1位です。2020年には、約685,000人の女性が乳がんで死亡しました。
  • 乳がんの患者および死亡の大半は、低・中所得国(LMIC)が占めています。
  • 高所得国(HIC)と低・中所得国(LMIC)の間には乳がんに関して大きな格差があります。乳がんの5年生存率はHICでは90%を超えますが、インドでは66%、南アフリカでは40%です。
  • 乳がんによる年齢標準化(1)死亡率が最も高いのは、アフリカとポリネシアです。サハラ以南のアフリカでは、乳がんによる死亡の半数は50歳未満の女性です。
  • 1980年以降、乳がん治療は大きく進歩し、HICでは1980年代から2020年にかけて年齢標準化乳癌死亡率が40%低下しました。これらの改善はLMICにとって達成すべき課題です。
  • 早期発見と手術、放射線療法および内科的治療を併用する効果的な治療により、治療成績の改善が見られます。

(1) 年齢標準化とは、集団の年齢構成が全く異なる場合に集団を比較できるようにするために用いられる手法です。

ⓒWorld Health Organization

文章は、日本WHO協会がWHOのメディアセンターより発信されているファクトシートのキーファクト部分について、2014年3月にWHO本部より付与された翻訳権に基づき作成したものです。ファクトシートには、訳出部分以外にも当該案件に関する基本的情報や詳細情報へのリンク先などが示されていますし、また最新事情に合わせて頻繁に見直しが行われますので、更新日時の確認を含めWHOホームページでの原文をご確認ください。

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