ギャンブル
キーファクト(主要な事実)
- ギャンブルによる害についての世界的な標準化された推定は限られていますが、推定では、世界の成人人口の 1.2 % がギャンブル障害を抱えているとされています。 また、他者によるギャンブルによる害も広がっています。
- 業界アナリストは、世界のギャンブル収入は2028年までに 7000 億米ドルに達すると予測しています [1] 。この増加の多くは、低 ・ 中所得国におけるスマートフォンの利用によって牽引されると思われます。
- 有害なレベルでギャンブルをする人々が、損失 (ギャンブル収益) の約 60 % を生み出しています [2] 。
- ギャンブルは健康を脅かし、メンタルヘルス疾患や自殺の増加につながる可能性があります。 また、生活必需品やサービスへの支出をギャンブルに回すことで、貧困を助長する可能性もあります。
- ギャンブルによる害には、人間関係の崩壊、家庭内暴力、経済的困窮、汚名、収入を生み出す犯罪 (窃盗、詐欺) 、子供の育児放棄、汚職や企業の政治活動による市民制度の崩壊なども含まれます。 ギャンブルは、違法行為で得た資金を洗浄する一般的な方法でもあります。
- ギャンブルの急速な常態化は、商業化とデジタル化を通じて起こっています。 スポンサーシップとマーケティングも、急速な世界的な増加の重要な要因です。
[1] H2 Gambling Capital. Global Gambling Industry Generates $536bn in 2023 with H2 Expecting 7% Growth Expected in 2024.
[2] Gambling Research Exchange Ontario (GREO) 2019a. Proportion of revenue from problem gambling. GREO,Guelph.
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文章は、日本WHO協会がWHOのメディアセンターより発信されているファクトシートのキーファクト部分について、2014年3月にWHO本部より付与された翻訳権に基づき作成したものです。ファクトシートには、訳出部分以外にも当該案件に関する基本的情報や詳細情報へのリンク先などが示されていますし、また最新事情に合わせて頻繁に見直しが行われますので、更新日時の確認を含めWHOホームページでの原文をご確認ください。