中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)

重要事項

  • 中東呼吸器症候群(MERS)は、2012年サウジアラビアで初めて同定された新種のコロナウイルス(中東呼吸器症候群コロナウイルス、又はMERS-CoV)によって引き起こされるウイルス性呼吸器疾患です。
  • コロナウイルスは、風邪から重症急性呼吸器症候群(SARS)まで広い範囲の疾患を引き起こすウイルスの大きな科を指します。
  • 典型的な中東呼吸器症候群の症状としては、発熱、咳及び息切れがあります。肺炎は一般的ですが、常に引き起こされるというわけではありません。下痢などの消化器症状もまた報告されています。MERS-CoV感染が臨床検査データで確認された症例では、無症候であったと報告されています。すなわちこれらの症例では臨床的症状が全くなくても臨床検査でMERS陽性であることを意味しています。このような無症候症例の大部分は、臨床検査で判定された症例との濃厚な接触の有無を積極的に追跡することで判明しています。
  • MERS患者と報告された約35%が死亡しています。
  • MERS-CoV感染のヒトの症例の大部分は、医療現場でのヒトーヒト感染によっていますが、現在の科学的エビデンスによればヒトコブラクダがMERS-CoVの主要な宿主であり、ヒトMERS感染における動物感染源であることが示唆されています。しかしながら、ウイルス伝播におけるヒトコブラクダの果たしている正確な役割や感染経路は分かっていません。
  • このウイルスは、患者との濃厚接触、例えば患者に防護対策なしで治療に当たるようなことがなければ、簡単にヒトからヒトに感染するとは考えられていません。医療に伴う流行がいくつかの国で発生しており、その最大のものはサウジアラビア、アラブ首長国連邦及び韓国で生じました。

    

本件ファクトシートについては厚生労働省検疫所ホームページの でも全文の日本語訳が公開されていますので、ご参照下さい(改定前)。

厚生労働省検疫所ホームページ :中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)について (ファクトシート)

ⓒWorld Health Organization

文章は、日本WHO協会がWHOのメディアセンターより発信されているファクトシートのキーファクト部分について、2014年3月にWHO本部より付与された翻訳権に基づき作成したものです。ファクトシートには、訳出部分以外にも当該案件に関する基本的情報や詳細情報へのリンク先などが示されていますし、また最新事情に合わせて頻繁に見直しが行われますので、更新日時の確認を含めWHOホームページでの原文をご確認ください。

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