オンコセルカ症

キーファクト(主要な事実)

  • 一般に「河川盲目症」として知られているオンコセルカ症は、回旋糸状虫という寄生虫によって引き起こされます。
  • この疾病は、感染したシミリウス属のブユに繰り返し刺されることによりヒトに伝染します。
  • 症状はひどいかゆみ、皮膚の変形や視力障害で、永続的な失明に至ることもあります。
  • 感染者の 99 % 以上はアフリカ31カ国に住んでいます。 この病気はラテンアメリカの二つの国 (ブラジルのヤノマニ地域とベネゼラ) とイエメンにも流行の中心地域があります。
  • 世界の疾病負荷に関する研究では、2017年に少なくとも 2 億 2000 万人がオンコセルカ症に対する予防的な化学療法を必要とし、罹患した 1460 万人が皮膚疾患を患い、 1150 万人が視力を失いました。
  • イベルメクチンによる集団治療 (これは薬剤の大規模投与もしくはMDAとして知られている) は、対象者の少なくとも 80 % をカバーする必要がありますが、現時点でオンコセルカ症撲滅戦略の中核となっています。 この風土病の流行地域もしくは準流行地域においては、少なくとも 12 – 15 年間、毎年実施する必要があります。 これはオンコセルカ ・ ボルブルスの一生涯に相当する期間です。 イベルメクチンはメクチザンという商品名で、メルク社から供与されています。
  • 4 か国は数十年に亘る根絶活動の結果、オンコセルカ症清浄国としてWHOによって認定されました : コロンビア (2013年) 、エクアドル (2014年) 、メキシコ (2015年) 、グアテマラ (2016年) 。
  • 世界では、もはやオンコセルカ症に対する大規模薬剤投与を必要としない地域に 180 万の人々が生活しています。

本件ファクトシートについては厚生労働省検疫所ホームページでも全文の日本語訳が公開されていますので、ご参照下さい(改定前)。

厚生労働省検疫所ホームページ :オンコセルカ症について (ファクトシート)

ⓒWorld Health Organization

文章は、日本WHO協会がWHOのメディアセンターより発信されているファクトシートのキーファクト部分について、2014年3月にWHO本部より付与された翻訳権に基づき作成したものです。ファクトシートには、訳出部分以外にも当該案件に関する基本的情報や詳細情報へのリンク先などが示されていますし、また最新事情に合わせて頻繁に見直しが行われますので、更新日時の確認を含めWHOホームページでの原文をご確認ください。

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