鎌状赤血球症

キーファクト(主要な事実)

  • 鎌状赤血球症は、HBB 遺伝子の変異によって引き起こされる重篤な遺伝性血液疾患で、鎌状の異常な赤血球が血流を阻害し、深刻な健康上の合併症を引き起こします。
  • 2021年には、世界全体で推定 774 万人が鎌状赤血球症を患っており、世界の症例の 80 % 近くを占めるサハラ以南のアフリカを中心に、515,000 人の新生児が診断されています。
  • 鎌状赤血球症は 5 歳未満児の死亡率が高く、2021年には 81,100 人が死亡し、この年齢層における死亡原因の 第 12 位 となっています。
  • 従来の死亡率記録では鎌状赤血球症の影響が過小評価されており、実際の死亡者数は原因別の統計が示唆する数の 11 倍に上ります (2021年の死亡者数は 34,400 人に対して 376,000 人) 。
  • 一般的な合併症としては、急性疼痛発作、貧血、脳卒中、感染症、腎不全、妊娠関連のリスクなどがあります。
  • ヒドロキシウレアなどの疾患修飾薬や感染予防のためのワクチン接種など、効果的な介入が存在します。
  • 鎌状赤血球症の治療をプライマリー・ヘルス・システムに統合し、必須医薬品へのアクセスを確保するためには、緊急の行動が必要です。
ⓒWorld Health Organization

文章は、日本WHO協会がWHOのメディアセンターより発信されているファクトシートのキーファクト部分について、2014年3月にWHO本部より付与された翻訳権に基づき作成したものです。ファクトシートには、訳出部分以外にも当該案件に関する基本的情報や詳細情報へのリンク先などが示されていますし、また最新事情に合わせて頻繁に見直しが行われますので、更新日時の確認を含めWHOホームページでの原文をご確認ください。

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