WHOは、インフォデミック マネジメント (IM)とソーシャル リスニング (SL) における倫理的考察を議論するために、専門家パネルを招集しました。
インフォデミックとは、健康上の[緊急事態の際に急増する,誤報を含む過剰な情報]のことです。 健康上の緊急事態においては、人々は他の時とは異なる情報を求め、受け取り、処理し、行動するため、エビデンスに基づく戦略を用いて対応することがより重要になります。 IMの実践は、インフォデミオロジーという科学に裏打ちされ、近年急速に発展しています。COVID-19パンデミック対応で開発されたツールや経験は、すでにエボラ、ポリオ、コレラなど他のアウトブレイクにも適用されています。
一方、ソーシャル リスニングとは「人々の疑問や懸念、健康に関する流布する物語や誤った情報について、オンラインとオフラインのデータソースから情報を収集するプロセス」です。 ソーシャルメディア ・ プラットフォームから得られたデータは、アウトブレイク、地理的 ・ 人口統計的傾向、ネットワーク、感情、公衆衛生上の緊急事態に対する行動反応を特定し理解するために、様々な方法で利用されています。
しかし、こうしたデータの収集や利用には、プライバシーや同意といった倫理的な課題があり、IM や SL に関する倫理的なフレームワークが合意されていないのが現状です。 この審議は、データの管理、商業化、透明性、説明責任などの問題に焦点を当て、オンラインとオフラインの両方のデータ収集、分析、報告に関する倫理的ガイドラインを検討し、健康当局がインフォデミック ・ インサイト ・ チームや活動を計画 ・ 立ち上げる際の指針となるよう、また、実務家が SL、IM を計画 ・ 実施する際の指針となるよう、それらの倫理的枠組みを構築することを目標としています。